銀行を使って、オーストラリアへ海外送金「審査が、格段に厳しくなっていた」

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今回は、銀行を使った海外送金の体験談の寄稿になります。

2023年10月とかなり最近の体験談ですので、これから海外移住をする方や現在海外送金を検討中の方には、かなり参考になると思いますよ。

当ブログは、民間の海外送金サービスのリサーチが中心ですが、銀行での海外送金も少しずつリサーチを進めていく予定です。

と言いますのも、100万円以上の海外送金となると、銀行を使う他ないので。

さて、それでは今回の海外送金サービスの実録レポートをして下さるのは、Sさん(男性・40代・オーストラリア在住)です。

それでは、Sさんお願いします。


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こんにちは、2023年10月に海外送金を実施したSです。

〜Sさんの海外送金レポート概要〜

送金申し込み:9月27日
実行日:10月2日
着金日:10月3日
送金経路:日本からオーストラリア

送金方法:TT
送金元銀行:北日本銀行

受け取り銀行:National Australia Bank(nab)
送金金額:500万円
送金側銀行手数料:合計11,500円
受取側銀行手数料:0ドル(送金時に一括)
送金レート:98.525円

海外の自分の口座宛に送金したのは今回が2回目。

一度目は15年以上前の留学していた当時でした。

それでは、私の海外送金の体験談をレポートしていきます。

目次

私が、オーストラリアへ海外送金をすることになった背景

この度、オーストラリアでの配偶者ビザが取得できたため、中年ながらオーストラリア移住することとなりました。仕事も決まっていない中での引っ越し。とはいえ心機一転の船出です。

出発前、今まで住んでいた日本の住所登録(住民票)をオーストラリア在住にする変更を行う必要があります。その際、日本では銀行口座の維持ができなくなります。

その為、ある程度の額をオーストラリアに送金することとなりました。現金での持ち運びはリスクが伴います。

オーストラリアの銀行については、ご存知の方も多いと思います。オーストラリアでは住むことができるビザ、ワーキングホリデーや学生ビザ等の在留許可でないと、オーストラリアに銀行口座を作ることができません。

当面の生活費のため、500万円を自分のオーストラリア口座に向けて、今回送金しました。

銀行での海外送金の感想「審査が、格段に厳しくなっていた」

率直な感想を言うと、使い慣れた銀行の窓口から送金して良かったと思っています。

以前に比べ、今回の送金は格段に厳しくなっていました。

やはりマネーロンダリングの恐れなどから、銀行側も神経質になっているのでしょう。

新しい送金システム(Wise等)等も考えましたが、今回は生活費。
失ったり価値が変動したりするのも困ります。手数料がかかっても、やはり今は安心できる従来からの送金システムに頼るようにしました。

私自身も、また銀行の方も一つ一つ必要書類等を確認し、連絡を取り合って送金にたどり着きました。

銀行を使った海外送金の流れ

2022年オーストラリア口座開設 SWIFT/BICコードを確認する
2023年8月~9月 北日本銀行にて、引っ越しにより海外送金する旨伝える。
2023年9月27日 記入済み申込用紙を窓口に提出。約30分程度で支店でのチェック修了。
2023年10月2日 北日本銀行の支店から、送金審査通過と送金手続き完了の連絡
2023年10月3日 豪州銀行にて自分の口座に入金していること確認

まず、配偶者ビザ申請中の経過ビザの際に、オーストラリアで銀行口座を開きました。

今回はnab(National Australia Bank)、この銀行を選んだ理由は
「近所に窓口があったから」
という単純な理由です。

以前は口座維持手数料を取られていましたが、最近はこの制度自体が下火になっているようです。

オーストラリアでの銀行口座を開く際は、パスポートビザ(在留許可証)の証明書等が必要となります。
その際、日本からの送金を受け付ける計画がある事を伝えると、銀行番号等を教えてくれます。これが2022年10月、丁度一年前くらいです。

次に、日本に戻り、引っ越しの準備です。ある程度引っ越しの目途が立つ頃、一か月前くらいでしょうか、銀行窓口に行き、海外送金をする旨を申し出ます。

この銀行を選んだのは、10年以上にわたり給与受け取り口座だったため。
以前、他の銀行(休眠口座)から海外送金を申し出た際、あまり良い顔をされず、やんわりと断られました。

さて、海外送金申込書を受け取り、記入していきます。A4紙1枚ですが、けっこうボリュームがあるので時間と体力の準備をしておきましょう。送金目的は「生活費(Living Expenses)」

引っ越しの前、余裕のあるうちが良いです。

そして申し込み当日、銀行に通帳とハンコ、申込用紙。その他に「印刷された送金先銀行の口座番号(スクリーンショット可)を要求されました。身分証は車の免許証、いつも持っているので提示。

細かい説明などを受け、審査は北日本銀行の海外送金部で。※この段階ではまだ送金ができるとは決まっていません。

1週間くらいした10月2日、審査が通り、送金手続きを開始する連絡が来ます。

ネットでnabのネットバンクを開けてみると、確かに送金されたことを確認できました。

体験して分かった銀行海外送金のメリット4つ

  • 安全性と信頼性
  • 大きな額を動かせる
  • 送金にかかった手数料が明確なこと
  • 窓口に人がいる

私が感じた銀行海外送金のメリットは、上記4点です。

銀行海外送金のメリット①:安全性と信頼性

「安全性と信頼性」は特筆すべき点です。
地方銀行とはいえ、しっかり日常業務を行っている北日本銀行。そして受取先のnabもオーストラリアでしっかりした銀行です。

銀行間取引では、すべて記録(ログ)がついているため、何かのトラブルの際も行方不明という事がありません。

確かにネット送金であれば手数料も安く相場も良いかもしれません。ただ、信頼性や安全性、急にシステムや運営会社破綻というリスクが考えられます。

そういった心理的安心感にコストがかかるのは仕方のない事。むしろそれだけしっかりしている、という安心感の手数料と言えます。

銀行海外送金のメリット②:大きな額を動かせる

大きな額を動かせるのは、今回の私の様に個人で百万円以上を送金できる手段としては限られてます。滞在がある程度決まっている、それほど大きな額でなければ、この銀行間取引の手段はとらないかもしれませんが、額が大きく、自分の生活費。「無くなりました」ではどうしようもありません。

細かく動かす度に高い手数料とシステム不安を考えるなら、メリット①にもあげた信頼性のある銀行で一度に大きな額を動かした方が良いと考えます。

銀行海外送金のメリット③:送金にかかった手数料が明確なこと

手数料が高いですが明確です。日本の銀行やネットの情報である程度の手数料の相場が決まって開示されているため、送金にかかるコストや手数料が明確です。

審査などがあるのは当然。忙しい中に作業するので、手数料を取るのは分かります。しっかりした仕事に対してコストがかかるのは当然の事。

また、送金してから「手数料は○○円です」と言われるよりも、送る際に手数料を支払う方がこちらも心理的不安から解消されます。

一番心配な「ぼったくり手数料」ではないのが銀行間取引のメリットの一つと言えます

銀行海外送金のメリット④:窓口に人がいる

ネット上で海外送金できる便利な時代になってきました。それでもやはり折角稼いだお金、しっかりと送金できる事を最優先に考えました。

申込書や審査のための必要書類等、窓口で銀行員の方が丁寧に説明してくれます。万が一の際や疑問点なども、窓口に行って質問や手続きができるのは銀行の魅力です。

今回も、送金にかかる費用やスケジュール。海外引っ越しによる銀行口座解約のタイミング等も相談に乗っていただきました。

(理由のところは、できるだけ具体的にお願いします。3つなければ、削って構いません。逆にもっとあれば、付け足してください。 )

体験して分かった銀行海外送金のデメリット3つ

  • 高い手数料
  • 為替レート
  • 手続きが面倒

上記3点が良くなかったです。それぞれの理由を解説します。

銀行海外送金のデメリット①:高い手数料

デメリットとして、まず挙げられるのが「手数料」です。

先にも述べた通り、手間がかかっているのは分かっているのですが、それでも手数料だけで今回の様に1万円を超えてくると、厳しいものがあります。

少ない額であれば他の手段も考えられます。

手数料明細としては合計11,500円のうち

送金手数料7,500円

外国為替受入手数料2,500円

支払銀行手数料1,500円

です。

これは他の銀行でもほぼ同様の金額が請求されるようです。

銀行海外送金のデメリット②:為替レートが良くない

外国為替取引を行っている方ならわかると思いますが、為替レートは時々刻々と変化します。現金両替に比べればそれほどスプレッド(外国為替、売買時のレート差)はありませんが、それでもクレジットカードよりは広いです。

今回はオーストラリアドル100円以下で手続きできましたが、もう少しスプレッドが狭ければ、と思います。

(参照:10月2日 オーストラリア1ドル 買い98.34 売り94.34:MUFGより)

銀行海外送金のデメリット③:手続きが面倒

手続きが面倒というのは仕方のない事なのかもしれません。

銀行側も「資金洗浄:マネーロンダリング」に加担したくない為、手続き審査をしっかり行います。ほとんどの場合は大丈夫なのですが、しっかり審査を行ったか?と後で行政に突っ込まれないように、身分証明や取引明細等を求められます。

長く付き合いのある銀行ですと、この審査も通りやすくなるようですが、一時的に大きな額の入金があると「この額の入金理由は?」などと聞かれることとその証拠を求められることもあります。

またその手続きのため、時間を要するのももう一つのデメリットかもしれません。申し込んだその日のレートではなく、送金実行された日のレートで計算されるようです。その間に何か大きなレートに響く事(戦争や大統領選挙等)があり、相場が狂うと予定した額から大きく減ることもあり、端的に言って「痛い」です。

銀行を使った海外送金体験談:まとめ


「安心して100万円を超える個人送金は銀行間取引TT以外、選択肢無し」

手数料は安全と信頼感の額と思って、しっかり支払いましょう!窓口のお姉さんに文句言ってもお姉さんではどうすることもできません!

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